2010年をもって、この事業は終了しております。

 

薪や薪のある暮らしについての情報がたくさん掲載されているため、引き続き公開させて頂いております。
ぜひ、みなさんの薪らいふにご活用ください。

 

里山からのスローライフ---薪のある暮らし
薪のある暮らし セミナー講義録2009
contents
薪らいふセミナー
里山と生きる 兵庫で始める薪らいふ
薪らいふって何?なぜ今薪らいふなの?薪ってどうして地球に優しいの?
薪らいふの良さ、薪と里山の関係についてのお話

奥敬一氏(森林総合研究所関西支所)

用澤修氏(NPO法人森林・環境ネットワーク)

奥敬一氏(森林総合研究所関西支所)

 里山を今後どのようにしていったら良いのか?また、人間と自然との関係のために、薪らいふをどのように考えていったら良いのか?といったことについてお話したいと思います。私自身も薪ストーブユーザーなのですが、それほど常には使っていない不良ユーザーです。ですが、自分なりの経験と、研究内容をふまえて、薪を使うことにどの様な意味があり、また薪を使う人たちがどのような生活をしているのか、ということをご紹介したいと思います。
スライド1
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 この会場の中に、ご自分で薪らいふをしていると思われる方はどのくらいいらっしゃいますか?(会場内、数名挙手)この会場には3人くらいですか。それでは、主には薪を普段使わない方を想定して、本日の講演を進めていきたいと思います。

 薪らいふや薪ストーブについては、みなさんいくつかの素朴な疑問を抱いているようです。
 例えば、薪を燃やしたら地球温暖化につながるのではないか?という疑問がよくあります(スライド1)。
 石油は地面の下からくみ上げて、輸送し、燃焼させて使うものです。それにより、CO2が空気中に排出され、CO2濃度が上昇、地球温暖化につながります。排出されてしまったCO2は一体どうなるのでしょうか?石油とは、植物などの有機物がとても長い時間堆積してできたものです。ですから人間の時間感覚ではCO2が石油に戻ることはありません。
 それに対して樹木は、一回伐って薪になり、燃焼してCO2が排出されても、伐ったところがまた森林になります。樹木は成長過程でCO2を吸収します。燃焼により排出されたCO2は、また森に戻り、吸収されます。
スライド2
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スライド3
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 また、薪を伐ったら森林が破壊されるのでは?と思われることもよくあります(スライド2)。ですが、森林は石油と違って再生可能です。計画的に使えば、消滅することなく循環していきます。

 例えば、北摂地域の昔の里山の様子として、明治20年頃の黒川辺りの地図を見てみましょう。集落のまわりには薪や炭にするためにナラやクヌギの林にしていた山がたくさんありました。そして、尾根筋などには松が生えています。都市部に近い側に生えているのも松です。黒川の里山ではナラやクヌギの植生が今でも薪炭生産の材料として続き、定期的な伐採が行われています。
 こうした定期的に伐採される場所の林床に生えている植物を見てみましょう(スライド3)。これはギンランという植物で、里山に象徴的な植物のひとつです。里山の明るくなった部分を好む植物やそういう環境を好む昆虫、動物は多くいます。つまり薪炭林に適応して生きている動植物が多く存在するということです。

 一方で、定期的に使われることのなくなった林では、これまでと違った変化も現れています。これはナラ枯れの様子です。山に赤い斑点があるように見えますが、ナラの仲間の木が枯れてしまっている様子です。カシノナガキクイムシという虫が媒介する病気の流行で枯れるのですが、ずっと伐られずに大径木になってしまったものほど枯れやすい条件になってしまっています。
スライド4
スライド4
 滋賀県の湖西地域を例にすると、かつては集落の裏山の標高の高いところにはナラの林があり、民家の近くにマツがあり、といった感じでした(スライド4)。  これらは、家の材料に利用するため、薪として利用したり販売したりするためのものでした。そして、草原も林に混じって広がっているのが昔の生活でした。それらが他のものに置き換わってしまい、使われなくなってしまいました。そして放っておかれた樹木がナラ枯れの被害にあいやすい状況になっています。

 薪や炭の材料として定期的に使うくらいがちょうど良い山が、日本にはたくさんあるのです。黒川もそうですが、数年〜十数年くらいで一回伐る、そのサイクルを繰り返している里山に素晴らしい宝物があるのです。
スライド5
スライド5
 薪ストーブは高価でしょう?という意見もよく聞かれます(スライド5)。これは後ほど紹介する実際の利用者へのアンケート調査結果の一部ですが、値段、性能とも幅がありますが、おおむねストーブ本体は30万円程度のものが多いです。本体価格は約30万円ですが、必要な付属品がいくつかあります。たとえば煙突です。価格が約20万円ほどです。そのほか、施工・設置費用に約15万円、合計75万円ぐらいが標準のようです。企業にお勤めのお父さんたちにとっては、なんとかボーナス一回分くらいでしょうか。

 さて、では早速ボーナスで買うと決める前に、まず、そもそも薪ストーブとは何かをおさらいしておきましょう。
 薪ストーブは、燃料の加工にかけるエネルギーが最小限であるバイオマス資源利用の暖房です。木を割って燃やすだけですから。
 本体は鋳物の鉄でできているものが主流です。薪ストーブは、ストーブの鋳物自体をあたためて、その輻射熱で家の中全体を暖めるものです。一昔前は、ただ薪を燃やすだけでしたが、最近のものは二次燃焼の仕組みがついたものが主流になっていて、とても効率よく薪を燃やせます。煙もあまり出ず、排気もきれいです。
 統計データを見てみましょう。薪ストーブはどのくらい普及しているのでしょうか?暖炉ストーブ協会調べで、年間約7,000台です。7、8年前は約4,000〜5,000台でしたので、少しずつ増加しているようです。おそらく、これまでに約10万台は出回っているでしょう。1台につき平均3人くらいの家族が関わるとすれば、全国で少なくとも約30万人が薪ストーブに関わっていると考えて良いですね。林業業界で30万人もの方の関心が集まることはなかなかありません。薪ストーブに関心をもっている方がこれだけいらっしゃることはすごいことです。
スライド6
スライド6
 薪ストーブの利用状況をみてみましょう。実際の利用者に対する聞き取りや、郵送、インターネットによるアンケート、販売者への調査結果をご紹介したいと思います。

 薪ストーブユーザーにはいくつかのタイプがあります。まず、「近郊宅地通勤者タイプ」の例です(スライド6)。仕事は都市部、自宅は郊外というタイプですね。このお宅の場合、薪ストーブ購入のきっかけはスキー場での出会いです。暖かい、良いにおい、灰を山菜料理に利用できる、火を子供達に教えられる、などが良い点とのことです。薪集めを一年中しなくてはならないのがデメリットとのことですが、同時に楽しいともおっしゃっていました。
スライド7
スライド7
 次に「別荘タイプ」の例です(スライド7)。この方の自宅と職場は京都にあり、別荘は滋賀県のロフトつきの平屋です。自然の薪で暖を採ることに憧れがあったとのです。別荘にいるときだけの利用では、それほど多くの薪を必要としないので、薪は京都市内の燃料店で調達していました。

 そして「木工関係自営業タイプ」の例です。こちら方は木のおもちゃの工房をされていて、工房はログハウスです。長野の薪ストーブ職人による手作りのストーブが設置されています。燃料には作業で出た木屑、購入した薪、近所の材木屋さんからもらう端材を利用しているそうです。
 聞き取り調査をした何軒かのお宅についてまとめると、ほかに良かった点としては、薪ストーブを使う共通の友人ができるということ、作業が楽しく、苦にならないことなどがあげられています。「薪ストーブの会」を結成したり、パーティを開催したりするようになったグループもあります。凝り始めて様々な道具が増える場合もあります。また、火を扱うことは子供の教育に良い、という意見もあります。
スライド8
スライド8
 では、もう少し人数を広げて行ったアンケートの調査結果を見てみましょう(スライド8)。
 「薪ストーブの導入のきっかけ」としては、「実物を見て」、あるいは「本や雑誌を見て」という回答が多いです。「買うと決めた理由」については、「雰囲気」、「暖かそうだった」、などでした。
 「薪ストーブの良いところ」については、「暖かい」、「他の暖房に比べて、良い暖かさがある」、「生活に合っている」、「炎を見ていて楽しい」、「デザインが合っている」、「環境に良い」、「操作が面白い」などの回答がありました。
 「薪ストーブの悪いところ」については、「ない」という意見が大方ですが、あるとすれば、「手入れが大変」、「薪の調達が大変」などでした。
スライド9
スライド9
 みなさん薪の調達はどうされているのか、この三年くらいの調達先を伺ってみました(スライド9)。

 半分くらいは、ご自身で集められています。4分の1の方は購入されています。残り4分の1の方はご自身で集められるのと購入されるのと半々のようです。薪を購入されている方のうち、7割は森林組合から購入しています。今回の調査では燃料店やホームセンターなどはありませんでした。素材生産業者や椎茸生産業者からという回答もあります。値段は一束200円までの回答が多いですね。まとめての購入により安価になるということもあるようです。購入の利点は、「薪の品質が均一」、「必要な時に入手できる」などです。デメリットは「費用がかかること」のようです。
 頂いてくる場合は、知りあいに頂く場合が多いようです。他は工事・開発現場、園芸店などからがあるようです。頂いてくる場合のメリットは「無料である」こと、デメリットは「気を使う」、「自分で薪にする手間がかかる」、「質が不均一である」などでした。
 自分で集める時はどこから集めるのでしょうか?「知人の有する山林」との回答が最も多く、他に「知人の庭」、「自家所有の山林」などもありました。頂く際には簡単な謝礼で済ませるようです。こちらもメリットとしては「費用がかからないこと」、デメリットとしては、「重労働」、「時間がかかる」、「森林を探すのも大変」、という回答がありました。
 集める日数はどのくらいでしょうか。購入の場合は数日で、自分で集めるときは二週間〜数週間をかけるようです。薪集めはほとんど男性が行っているようです。
 ストーブ利用のノウハウについても聞いてみました。据え付けた業者からの説明は「ほとんどなかった」という回答が4分の1でした。半数近くが簡単な説明のみで済まされているようです。4分の1が「丁寧な説明を受けている」と答えました。
 「身近に相談者がいるかどうか」の問いに関しては、大半の答えが「いる」、あるいは「自分で十分なノウハウがある」でした。
 「講習会に参加しているかどうか」については、約4分の1が参加しており、約半分は「知っているが参加せず」とのことです。
 販売者の考えも聞いてみました。
 まずは、関西のA社です。こちらでの購買層は40代後半の世代が主です。今は30代の方が多いのですが、森林活動をしている方と、憧れだけの方の二極化が起こっているとのことです。250人規模の講習会を毎年開催されており、リピーターもいらっしゃるようです。講習会は森林組合などと一緒に行っているようです。
 次に、関東のB社です。鋳物式のストーブを中心に、約10ブランドを取り扱っています。最近は都市中心部でも薪ストーブを導入される方が増えているようですが、煙で近隣とのトラブルが多いとのことです。また、都心だと近郊から薪を調達できないため、岐阜から20kgを送料別1,300円で購入するなどしており、費用が高くついているようです。薪に対するクレームもあり、面白いものでは「薪が汚れている」という内容があったようです(会場 苦笑い)。
 では、薪らいふを広げるためにはどうしたら良いのでしょうか?まず薪を作り出せる山がどれだけあるのか、が大切です。山を再生しないと薪も伐り出せないのです。そして、地域の中の情報網が大事です。新しく地域でコミュニティを形成しないと、薪を入手する為に必要な情報が入ってきません。薪の確保に関しても、販売のルートなど、情報をいかに持つかという問題が常にあるのですね。また、きちんとした施工方法など法律の問題もあります。もちろん、ストーブ自体の価格も大きな問題です。
 薪ストーブには他の暖房器具にはない価値があります。そこを楽しむことが大事です。問題があったとしても、その解決に時間をかけて楽しめる方でないと続けていくのは大変かもしれません。でも実際に始めてみると自然にそうした時間と労力のかけ方に慣れていく方もたくさんいます。
スライド10
スライド10
 薪らいふ実践者が増えて樹木が使われれば、地域の里山にもともとあったにぎわいが再生してきます。また、温暖化対策への貢献という波及効果も期待できます。

 では、実際にそういう社会の仕組みができるのかどうか、ある地域で社会実験を行ってみています(スライド10)。放置されていた里山の雑木林を伐らせてもらって、その再生を試すとともに、そこで生じる薪を資源として有効利用するために、並行して地域に薪ストーブを導入しました。モニター家庭として二軒のお宅に薪ストーブを設置して、様々な記録をとらせて頂きました。
スライド11
スライド11
 この地域にもともといらっしゃる薪ストーブユーザーとも様々な活動などを共有しています。薪ストーブユーザー7軒が集まって、薪割り大会を開催したりしています(スライド11)。普段は薪を割ったり集めたりといった仕事は、自分の家でお父さん一人が黙々と行うのですが、皆で行うと、とても楽しくでき、技術の勉強などもできるのです。「薪割りは一緒にやったほうが良い」、と皆で意見が一致しました。
 「薪割り友の会」も発足しました。「年をとると薪割りもできなくなるね」、という意見があったことがきっかけです。これが薪割り機の共同購入へと発展しました。薪情報の交換も始まっています。将来的には薪の需要をとりまとめ、山を持っている方からうまく供給できる仕組みができないかなどと考えています。
スライド12
スライド12
 薪ストーブユーザーだけでなく、地域の自然が好きな方々とも一緒に、様々な体験をしています(スライド12)。里山の雑木を伐った場所で、植物などの変化を一緒に見ていこうという取り組みも実験的に始めています。
 この試みはまだ実験的ですが、林床の草花の様子など森林にも少しずつ変化がみえてきていますし、モニター家庭の方の生活にもいろんな興味深い変化が現れています。
 始める前はとかく不安がありますが、いざ始めると、いろんな協力が得られたり、楽しさが発見できたりするようです。ぜひともみなさんも薪らいふに飛び込んでみてください。
--- 質疑応答 ---
【質問】
 薪を使うユーザーはどれくらいの大きさの割り木を使いますか?
ホームセンターの割木は小さく、すぐ燃え尽きてしまうという方がいるのですが…

【回答】
 中心的な薪のサイズとしては、長さは約40cm前後、太さは約10cm内外でしょうか。太めの薪、細めの薪を、燃焼の状態に応じて使い分けることが普通です。
【質問】
 地震の時は大丈夫でしょうか?
火事の心配などはされませんか?

【回答】 コージーアンドカンパニー(施工業者)
 7、8年前に阪神大震災がありましたが、その時に暖炉が原因で火事ということはありませんでした。煙突が外れた、抜けた、ということはなかったです。ストーブの位置がずれた、ということはありました。電気が切れた時に薪ストーブが役に立ったとは聞きますが、問題は特にありませんでした。

用澤修氏(NPO法人森林・環境ネットワーク)

スライド1
スライド1
 奥さんの方からもうほとんど重要なお話をして頂きましたので、私は自宅と地域での薪ライフの取り組みについてのお話をさせて頂こうと思います。

 森林環境ネットワークは立ち上げから3年が経ちました。以前は異なる名称だったのですが、森林に力をいれようと名前を変更しました。
 震災の後、京都・八木町へ縁あって住むことになりました(スライド1)。この中心から下あたりに男前豆腐の工場があります。震災の後にここでこれからどうするかを考えました。
 私の妻は英語教師をしています。一時間は子どもたちに英語を教え、残り一時間を使って子供たちと裏山に入って遊ぼうということになりました。小さい頃の森での体験が、成長してから思い出されることを願ってのことです。森での楽しい体験の恩返しとして、大きくなってからボランティアとしてでも戻って来てくれたら良いと思いました。そして、教室に来ている子どもたちだけではなく、一般の子どもたちにも広げたいと思い、本団体を発足させました。
スライド2
スライド2
 これは自宅で使っている薪ストーブです(スライド2)。少し特殊なものです。
ペレットは森林バイオマスの一つで、木材をチップ化し、砕き、乾燥、圧縮し、パスタを作る時のように、ペレタイザーという機械から押し出されてキャットフードのような形状になっています。そうして出来たものがペレット燃料です。自宅で使っているこのストーブは薪もペレットも使用できます。薪がなくなった時にはペレットを使用、ということが出来ます。朝忙しいときにはペレットをどっと入れ、着火し、そのうち薪を一本だけ入れて燃やすなどします。料理もストーブの上で作ったりしますので、冬場のプロパンのガスの料金が3分の1になりました。石油ストーブは仕方なしに英語の教室で使用しているだけです。石油を頻繁に買いに行かなくても良いというのが嬉しいです。料理の暖めや煮炊きものに薪ストーブが使えます。
スライド3
スライド3
 薪ボイラーも使用しています(スライド3)。エーティーオー式というものです。ほとんど焼却炉の様に利用しています。このボイラーがなぜ良いか、といいますと、周りに全部水が入っているので全く周りが熱くならないんです。木質関係は全て燃やしています。虫が入っていそうな丸太などはなるべく早くボイラーで燃やし、湿気っているものでも少々入れても大丈夫です。しかし実際どんどん燃えてしまうので、時には量が不足します。燃やす物が不足した時が問題です。
ボイラーに焼べるものをストックしておく場所があるならば、薪ボイラーは非常に有用なものです。
スライド4
スライド4
 ボイラーの後ろにあるものは、床暖房用の不凍液タンクと循環ポンプです。これは熱交換した不凍液を循環させています。欲張って何十帖もつけてしまいましたが、今は部分的にのみ暖まるようにしています。

 これは森の運動会で子どもたちが丸太をノコで引いている写真です(スライド4)。会場は八木町にある「冒険の森」を使わせてもらっています。終わった後に、パン生地を棒に巻き、焼いて食べました。森の文化祭を行ったときは、子どもたちが森のもので物品・通貨をつくり、売り、循環させる、という取り組みもしました。最近行ったのは、ツリークライミングです。ロープ10本分くらいを子どもたちと登りました。
スライド5
スライド5

スライド6
スライド6
 これはピザ窯です(スライド5)。「里山どんぐり基金」というところから頂いたピザ窯です。里山をきれいにするためにピザ窯で薪を使おう、という趣旨だったのですが、その抽選で当選したものです。工場から送られて来たパーツを組み立てて作りました。窯としてちょうどいいサイズで、蓋や温度計、火かき棒なども付属していました。

 これは保津峡の舟頭さんと行った「保津川筏復活プロジェクト」です(スライド6)。筏復活プロジェクト連絡協議会として、地域の多様な団体が一緒に何かできないかと今年一月から始まっています。九月に保津峡を下るために、毎月会議をしてきました。地元の山で材を出して筏を組み、京都市内へとの流れを再現しようとしました。
 筏の組み方など、元筏士に全て教えて頂きました。藤ヅルを使って結ったり、鉄のカンで留めていくのですが、そうするととても早く筏が組めます。藤ヅルは山では厄介もので、木に絡まってなかなか取れないのですが、とても丈夫で、筏組みに使っていたということがわかり、驚きました。昔の方々は、それを探して選んで使っていたと知り、とても感心しました。
 檜の間伐材を使ったのですが、筏森山という山から間伐材を伐り出してきました。それを葉枯らしし、一ヶ月寝かして、31尺という少し短い長さにして搬出しました。

 京都の方では放置人工林が多いです。下草が生えなくて、小規模な土砂崩れがあちこちで起こっています。北摂地域は植林が少なくてうらやましく思います。アベマキ・クヌギなどの、元里山の近くの山林を借り、活動させて頂いています。
 ストーブの話に戻ります。ストーブ用の薪をどう調達するかということですが、雑木林家の方がたまたま同じストーブを買うことになり、そこの山を伐らせてもらうことになりました。今年はこちらを伐って、来年あちらを伐ってという感じで、20〜25年程のスパンで燃料林にしようと考えています。クヌギの堅木に関しては、そこの森を使わせて頂いています。不足分は、近所の製材所のコアなどをもらってチェーンソーでカットして使っています。それから、近所の方々が安全上危険という理由などで邪魔になる杉・檜を倒しており、それを頂いたりもしています。
--- 質疑応答 ---
【質問】
 薪ボイラーって値段はどれくらいするのですか。

【回答】
 さきほどのもので、約50万円です。設置施工には、どのくらいの床暖房を入れるかにもよります。うちの場合は改築計画の時に薪ボイラーを入れてしまおうということになったのですが、設置する人も、初めてのボイラーだったのでよくわかっておらず、職人さんと一緒に設置しました。